与えられた愛情
いつもいつも顔を合わせる度に弟分から貰う言葉・感情
「好き」
と その言葉を聞く度に何故だか胸が疼く
俺はその愛情には応えてやることなんて出来ないのだと
あいつだって知っている筈だろうに それでも
毎回毎回 あいつは俺に好きだと告げる
まるでそれが挨拶にでもなってしまったのかというほどに
あいつはその言葉を俺にぶつけてくる
迷惑なわけじゃない
厭なわけじゃない
むしろ嬉しいと 想う
弟分に慕われて嬉しくない奴なんかいないだろうと想う
でも
そうじゃない
愛しい婚約者がいるっていうのに
遊びや冗談でなく本気であいつのことを好きだと想っちまってる自分がいることに酷く困惑するだけだ
ルーアのことは愛してる
それは揺るぎない事実だ
でも
グラハムのことも愛しちまってる
これも……恐らくは揺るぎない事実 なんだろうと想う
でも それでも俺は
あいつの愛に 与えられる愛情に 応えるわけにはいかねぇんだろう
選ぶならばやっぱり俺はルーアを選ぶだろうと 何となくわかるからだ
だから
今日もまた 俺に向かって好きだと告げる弟分の言葉に 独り 胸を疼かせる
Chicca様より
兄貴もグラハムのことを密かに好きであればいいよ
本気で愛しすぎちゃって でもやっぱりルーアが一番だから応えられないっていうだけで
軽薄な愛は相手を傷付けるけれども誠実な愛は自分を傷付けると想う