鰐の恩返し
童話的ギャグパラレル小ネタ〜グラハムの場合
ある雨の日のことでした
いつもたむろしている工場からアパートへと帰る途中で グラハムは奇妙な生き物を見つけました
「不思議な……不思議な話をしy(ry」
奇妙な生き物を見つけたことでテンションが急上昇したグラハムは恒例の長い長い語りを始めましたが めんどくさがりな管理人によってその九割方を削られてしまいました
ちなみにその奇妙な生き物ですが 一体どのように奇妙なのかというと 姿形はまるで鰐なのですが大きさが蜥蜴程しかないという まさに奇妙としか云いようのない生き物なのでした
さて 一通り語り終えてスッキリした様子のグラハムはその蜥蜴鰐を作業着のポケットにそっと突っ込み アパートへと連れ帰りました
どうやら余程気に入ったらしく 『ラッド』という名前までつけて飼おうとしているようでした
でもまぁどうせ舎弟(特に というかシャフト限定でしょうが)がその世話をすることになるでしょうから 彼にはご苦労様(むしろご愁傷様)と云うほかありません
が 彼もそれを満更でもないと想っていそうなのでまぁいいとしましょう
話が逸れてしまいました
とにかくグラハムはラッドに少量の肉を与え(喜んで食べていたのでやはり鰐なのでしょう)暖かくした部屋で眠りました
翌朝 グラハムが気持ち良く眠っていると誰か自分を呼ぶ声がすることに気付きました
しかしまだまだ眠たかったグラハムはその声を無視して寝続けようとしました
ですがその時 グラハムを呼んでいた声の主がグラハムの頭に重い一撃を放ちました
いくら呼んでも起きようとしないグラハムに痺れを切らしたんでしょうか しかし結構短気ですね
さて 短気な声の主の一撃は相当効いたようで グラハムは暫くベッドの上で痛みに悶えるといきなり頭を右手で押さえながら勢いよく起き上がりました
「だ……!!?」
「漸く起きたか」
殴られたことへの文句を云おうと口を開きかけたグラハムでしたが それは言葉として出てくることはなくただグラハムの口が間抜けに開かれたままになるだけでした
「ったく 人が折角起こしてやってたっつぅのに中々起きやがらねえしよぉ さっさと起きろっつーんだ」
「……」
「……なんだよその間抜け面は まだ頭が覚めねぇんならもう一発殴ってやろうか?」
グラハムが何も云わないのをいいことに声の主はべらべらと喋り続けます
それにしてもこの声の主は一体何者なのでしょうか
「……誰だ あんた?」
どうやらグラハムもこの人物の正体は知らないようでした
ってことは思いっ切り不法侵入なんでしょうね これ
だとしたら泥棒か何かなのでしょうか
それにしても家主を起こす泥棒なんて聞いたこともありません
「俺か?俺は昨日お前に拾われた鰐だ 実は俺は鰐の精霊でお前に一宿一飯の恩を返すためにこうして人間の姿になってお前の目の前にいるというわけだ」
……駄目です
正体不明の人物はなんだかいきなり精霊とかわけのわからないことを云い始めました
とりあえずグラハムが何も云わないのでおとなしく話を聞き続けるしかできません
「そういうわけでだ 何でも一つだけお前の願いを叶えてやろう ただし叶えられる願いの数を増やしてくれってのはなしだ 金でも女でも力でも何でもやるぞ?」
そこまで喋り 漸く自称鰐の精霊は口を閉じました
グラハムもいつもはテンション高いですがこの自称鰐の精霊も結構なハイテンションです
さてグラハムはというと 自称鰐の精霊が喋り終えても暫く口を開けたままポカンとしていたのですが どうやら寝起きということもあってか衝撃的な説明を数十秒かかってやっと理解したらしく 段々といつもは半分しか開かれていない眼を大きく開いていき そして――
……えー……なんだかよく理解できないことが起こってしまったのですがそのままお伝えします
大きく眼を見開いたグラハムは いきなり自称鰐の精霊に飛び付き しっかりと抱きしめてしまいました
ちなみに自称鰐の精霊は男の姿をしています
あと何故か裸にシーツを巻き付けただけという恰好です
あきらかに変態です
そしてそんな変態……もとい自称鰐の精霊にグラハムはとんでもないことをお願いしてしまいました
「ずっと俺の傍にいて下さい!!」
……えー……
グラハムの思考は意味不明です
まぁなんだかべらべらと自称鰐の精霊に向かって喋り続ける内容(勿論これも管理人によって省略されました)を要約すると どうやらグラハムは突然眼の前に現れた自称鰐の精霊を名乗る男に一目惚れしてしまったとのことで――
願いを何でも叶えてくれるのならば自分とずっと一緒にいてほしいということらしいのですね
流石の自称鰐の精霊もこれには困ったようで 何とか宥めすかして他の願いに変えてもらおうとしたようですがグラハムは聞く耳を持ちません
最後にはとうとう自称鰐の精霊が折れ グラハムと自称鰐の精霊はめでたく(?)同棲……もとい同居生活を送ることとなりました
「あ そういえば精霊さんのことは何て呼べばいいんですか?」
「あ?昨日テメェが付けてくれた名前があんだろうがよ それで呼べ」
「え でも元々の名前があるんじゃあ……」
「ねーよそんなもん それに俺に名前なんか付けた物好きはテメェだけだったからな」
そう云って横を向いた自称鰐の精霊……もといラッドの頬は少し朱く染まっていました
そしてそれを見たグラハムに思いきり――押し倒されました
こうしてグラハムとラッドの危険(主にラッドの貞操が)な同居生活は幕を開けたのでした
めでたしめでたし……
「全然めでたくねぇ!」
小ネタの筈が結構な長さになりました
誰か自分に文才を下さい(無理)
ていうか画力をくれ!(余計に無理)
だってこれ漫画にしたら1ページくらいで終わりそうな内容なのに!
くそぅ…
ていうか自分のギャグセンスのなさにorz
もっと頑張ろう…(何を)