雪色マフラー

 「あれ?ロニーさん マフラー変えたんですか?」
 「ああ」
 朝 いつものようにアルヴェアーレへと入っていくと
 ちょうどロニーさんがマフラーを外そうとしているところに遭遇した
 昨日までは黒いコートに同化するような黒いマフラーをしていたのに
 今外して椅子に掛けたそれは 昨夜遅くに空から降り積もった雪と同じ綺麗な白色をしていた
 黒いコートとのコントラストでより白が強調されて見えるマフラーは
 シンプルに見えるがけして安いものではない――むしろそこらの安月給な労働者には到底手が出せないかなりいい素材を使ったものであることがわかる
 一体誰から貰ったのか――なんて 考えなくともすぐわかった
 マフラーの端に小さく しかし存在感のある刺繍が施してあったから
 「マイザーさん……ですか?」
 尋ねなくたってわかるというのに わかってしまったというのに
 「ああ」
 そう マフラーと同じようにシンプルに答えたロニーさんの表情が 少しだけ綻んだ気が し て
 もうこれ以上そんな顔もマフラーも見ていたくないと眼を伏せてしまいたかったけど
 でもこんな顔をするこの人をもっと見ていたいと眼を逸らすこともできずに
 ただこの人にこんな顔をさせられるのはあの人だけなのだと嫉妬して
 結局俺は平静を装うことしかできなかった

 ポケットの中に入っているプレゼント用に包装してもらった小さな箱を潰してしまいそうな程握りしめ
 震えないように堪えた声で「Merry Christmas」と云うのが精一杯だった

 h a z y様より
 フィロニはマイロニ前提の片思いが似合うと想います(酷)
 でもまぁ若者らしく押して押して押し倒していけばいいんじゃないんですかね?(爆)
 イブが甘甘だったので本番は切なめにしてみました
 嘘です 関係ないです
 片想いはどうしても切なくなる…なんでだろう
 まぁいい
 とにかく皆様 メリークリスマスです!